住宅購入を検討する子育て世代の悩みに親身によりそう~株式会社Fprep 平原憲治氏インタビュー

株式会社Fprep 平原憲治氏

独立系FP事務所である株式会社Fprepの代表取締役、平原憲治氏は、自らを細かい家計簿は苦手タイプだと自認している。

家計簿をつけるのに抵抗がない方もいれば、細かい事は苦手な方もいる。


相談者の性格に合った貯蓄戦略を一緒に考え、アドバイスできることがFrepの強みだ。

証券はFP団体に所属する事で取扱ファンド数2600本以上、保険は広域代理店に所属する事により取扱保険会社数は約50社など、常にお客様メリットの最大化を重視し、業態を変化させているFPrep流ファイナンシャルプラニングについて、平原氏に伺った。



住宅購入の悩み、迷いをもつ人々にアドバイスを提供

――まず、貴社創業に至るまでの経緯を伺います。

18年間ほどIT業界でフリーランスをしていまして、それから2年くらい外資系の生命保険会社で働き、そのあと2年半ほど独立系のFP事務所で働きました。

もともと税金のことなどの基本的なことは自分でやっていまして、住宅を購入したときには、不動産会社の営業担当者をあてにせずに、いろいろと住宅の勉強もしました。


そこで、自分のような方に、いろいろと親身になってお金のことを教えることができたら役に立てるのではないか、と思ったことがきっかけになりました。

それまでに勉強してきたことに資格があると知って、そこからFPの資格を取りました。


FP 6分野のうち、保険以外のことはだいたい自分でやっていましたので、こういう資格があるのなら取ってみようかなと思ったんです。

残念ながら保険の知識はもっていませんでしたので、保険会社へ就職し、いろいろと勉強させてもらって、そのあとに証券も保険も全体的に取り扱っているFP事務所に入りました。


その事務所では、不動産と証券、保険会社だったら15社ほどの限られた範囲の中でのサポートしか行っていませんでしたので、自分でサポートできる範囲をもっと広げたいと考えて、2018年に独立しました。


――どういったお客様が多いのでしょうか。

メインは不動産業者さんと提携しており、住宅を購入する前や購入した後のお客様のライフプランをアドバイスしています。

住宅を買われる方ですので、お客様の層としては、子育て世代が一番多く、次が50代のリタイア前くらいの方です。


――ご相談を受ける流れを教えてください。

住宅購入に関するご相談からスタートするときは、これくらいの価格の物件を買っても大丈夫なのかということや、不動産に関わる減税、相続、贈与という税務関係全般についてアドバイスします。


まず、「住宅購入のことで何か困っていることはないですか」と質問するところから始めて、あとは、ストレートに買えるのか買えないのか、団体信用保険では疾病付きにした方がいいのかどうなのか、といったことなど人それぞれで、何が知りたいかということによります。

そのあとは、こちらから話の中でいろいろな知識を教えていき、進み方は人によりますね。


――そのあとは具体的にライフプランを作っていくということですか?

そうですね、それが一番多い流れです。

住宅関係以外のご相談は金融全般に関係することで、キャッシュフローを作って、保険や社内にある積み立て、NISAやiDeCoなどの知識など、基本的にはお金全般の話をします。


住宅購入についても、最初に頭金をバンと大きく入れずに、住宅ローンを組んだ後にお金を増やして貯めていき、余裕があれば繰り上げ返済していく準備をする、というやり方もあり、その人によっていろいろ変わってきます。


――そこでライフプランの面から、教育資金をはじめ、いつ何にお金がかかるということを一緒に考えていくわけですね。

いくつかのやり方を並べて、その中でお客様が選んでいくというイメージです。

現状までを作って、対策としてはこういうやり方もあるけどどうですか、ということでたたき台を作ったりもします。

お客様ごとに、たとえば外貨建てを入れると変動金利になるから、という方には、また違うやり方もあるということを提示します。



住宅購入は投資をするのと同じ目線で

賃貸と持ち家、どちらがいいか?
賃貸と持ち家、どちらがいいか?


――今、住宅を購入する際のポイントは何でしょうか。

ひと昔前は、住宅は郊外や環境の良いところに一生住むという前提で検討する方が多かったと思うのですが、今後、人口が減っていくことを考えると、やはり駅に近ければ近いほどいいですし、安い郊外の家を買っても人口減少とともに資産価値が下がってしまうリスクは高くなります。

基本的には、投資をするのと同じ目線で家を探すほうがいいというアドバイスをしています。


たとえば駅から歩いて25分という家だと、人に貸そうと思ってもなかなか借り手がつきませんし、売ろうとしたときにローン残債のほうが高くなってしまう物件を選んでしまうと大変ですから、なるべく資産価値が下がらないようなエリアや距離の場所の物件を買うべきだと思います。


かつてのように人口が増えている時代であれば、そこまで考えなくてもよかったのかもしれませんが、今はどんどん人口が減っていく時代ですから、誰もが駅の近くに集中してくる可能性が大きいと考えられます。

売るときも貸すときも、他の人が検索したときに引っかかるようなエリアのほうが有利になりますよ、とアドバイスしています。


――家賃を払うのとローンを払うのとどちらがいいか、と迷う方もいると思いますが。

私としては、家賃を払い続けるよりは買ったほうがいいと思います。

私も20代、30代のころは賃貸にずっと住んでいたのですが、そうすると最終的には1千万円、2千万円を払うことになりますので、小さくてもマンションを買っておけばよかったと後悔しています。


また、今は金利が低いので、ローンを借りるにはいいタイミングです。

もちろん無理をしてまで買う必要はありませんが、資産を増やすという目線で考えて、売ったり買ったりできるような不動産を買うのはお勧めできると思います。


単純に「住む」という目的だけで考えると、賃貸のほうがフットワークよく動けるし、収入が落ちたときには安い部屋に引っ越すこともできるというメリットがありますが、資産という考え方をすれば、金利が安いうちに不動産を手に入れておくというのもいいのではないかと思います。



保険の設計を理解していない人が多い

保険や資産運用はライフプランを考えて行おう
保険や資産運用はライフプランを考えて行おう


――ご相談に見えた時点では、NISAなどの運用はまだ始めていない方が多い?

NISAに関しては、9割ほどの方はまだしておらず、運用は怖いという人が多いですね。

やっていてもiDeCoぐらいで、それも、やっているけどあまりよく知らないという方がほとんどです。


――運用に関して、初心者はやはりNISAが一番お勧めなのでしょうか。

NISAかiDeCoは、税金面を考えるとどちらも使ったほうがいいです。

ただ、とくに確定拠出年金は下ろすことができるのが60歳以降と決まっていますから、たとえば途中で教育資金に使いたいと思っても、絶対に使えないんです。


私のように今44歳ぐらいで、お子さんがまだ2歳、3歳という人の場合は、お子さんの大学進学時にはすでに60代になっていることになりますから、確定拠出年金は、イコール老後の資金になるというだけでなく、教育資金として使うこともできます。


そういう意味では、学資保険や普通の生命保険の短期払いを貯めていくよりは、節税効果を狙いながら、確定拠出年金で教育費を貯めていくこともできるので、iDeCoも選択肢のひとつになると思います。


――保険の見直しに関してはどうでしょうか。

そこもやはり人によって変わってきますが、一番多い問題は、入っている保険の内容を把握していないということです。

「医療保険に入っているから大丈夫です」とおっしゃる方でも、中身をよくよく聞いてみると、「この保障は60歳で終わってしまうのをご存じでしたか?」と聞くことがよくあります。


何かしら積み立てでお金を貯めている方も多いのですが、老後に向けてお金が貯まるように払い続けるタイプになっていて、教育費に使うことができない、ということも多いです。

つまり、保険の設計を理解していない方が多いんですね。


実際の事例ですが、保険に興味がなく、見向きもしないお客様がいました。

でも、それは知識がないというだけで、税金の額を落とすことには興味があったんですね。


そこで、掛け捨てではない医療保険、将来的にお金が戻ってくる死亡保障や個人年金など、節税効果は受けられる仕組みの話をしたところ、すんなり必要最低限の貯蓄タイプに入ったということがありました。

そういったものであれば、教育費にも、住宅購入費用にも、もちろん余ればそのまま老後資金にも、場面場面で使えるような設計になっています。


40代ぐらいだと、老後のための貯蓄というのはまだ遠い話で、その前に結構お金がかかる教育や住宅購入がありますので、そこでも使えるし、余ったものは全部老後に向けて使えるというのは現実的な貯め方だと思います。


――家を買ったばかりの方だと、これからかかっていく教育費にうまく使える保険がいいということですか。

その必要がある方はそうですし、団信に加入することで、死亡保障をかけすぎになってしまう方もいらっしゃいます。

そういう方は見直しをして、単純に保険をやめるだけでいいんです。



月1回でも収入と支出は確認しておく

月1回でも収入と支出は確認しておく

――家計の見直しには、どんなポイントがありますか。

私の場合は「ここは使いすぎだから節約しましょう」というようなアドバイスは、ほぼしないんです。

たとえば食費が結構かかっていたとしても、それはその人のライフスタイルですから、それを落としましょう、なるべく自炊にしましょう、と言う権利はないと思っています。


そういったことは崩さない代わりに、他のところで少し見直しをしていきます。

簡単にできることとしては、公共料金の引き落としにクレジットカードを使うだけで、同じ金額は同じでも1%くらいポイントが付くようになるとか、そういう仕組みを作っていくと年間数千円の節約になるというような細かい調整をアドバイスします。


――家計簿をつけていない人も多いのではありませんか。

まず把握する必要があるのは収入と支出で、毎月の細かい出費には、あまり自分はこだわらないんです。

ただ、一番重要なのは、毎月の収入と支出をアベレージで把握しておくことです。


それがわかっていれば、たとえば「来月旅行に行くから今月は控えめにしよう」とか、「先月旅行に行ったから外食を控えよう」という気持ちを持つことができますので、その分、お金の制御ができるわけです。


細かく家計簿がつけられるのであれば、もちろんいいのですが、そういうことが苦手な人もいますから、そういう人は最低でも年間の収支を確認できるように、月1回だけでも記録をする習慣をつければ、流れが分かるようになると思います。


――サラリーマンは何が天引きされているか、税金や年金の知識がない人も多いのでは?

そうですね、ライフプランを作るときには所得税などの話も出てくるのですが、たとえば個人年金などの積み立てには保険料控除が適用されるのですが、そういう知識をもっている人も少ないんです。


毎年200万円くらい銀行に貯金ができるような方は、余っている分が銀行にどんどん貯まっていくわけですが、では月1万円でも銀行に入れたほうがいいかというと、1万円では利息はほとんどつきませんから、それを個人年金に入れておけば、節税効果があり、税金が数千円から数万円、変わってきます。

iDeCoなども含めて、そういうところに積み立てておけば結構税金が節約できるという話をします。


――老後資金に対する不安をお持ちの方は多いのでしょうか。

私にご相談してくるお客様は、住宅購入される前後の世代が多いので、まだ子どもが小さいこともあり、どちらかというと住宅や教育費のほうに興味が集中していて、老後が心配という感じの方は少ないです。



時代が変わると資産運用の仕方は変わる

Fprep株式会社のホームページ

Fprep株式会社のホームページ

――昔のようなライフプランは、今では立てにくいということはありませんか。

たしかに、親の世代と比べるとかなりライフプランは変化しているのに、親と同じやり方をしようとする傾向がありますね。

たとえば、自分の親は学資保険に入ってくれていたから、同じように子どもが生まれたら自分も学資保険に入るというような傾向です。


親の時代には、10年で貯蓄が倍になるという世の中でしたから、銀行にお金を置いておくだけで教育費を貯めることができたんです。

今では銀行に10年置いても引き出し手数料のほうが高くつくくらいですから、親の時代と同じ感覚で老後を迎えることはできないのですが、実際にそういう危機感を持っている人は少ないと感じますね。


そこそこ大きい大企業で働いていて、それなりに給料ももらっているから大丈夫、という感覚の人が多いんです。

親と同じくらいの所得、たとえば年収が1千万円あったとしても、今の1千万円と昔の1千万円では、実際のお金の貯まり方は全然違います。


昔は銀行に置いておくだけで2倍になったものが、今は教育費も高くなっていますし、税金も上がっています。

同じ年収であっても、10年、20年経つと全然違う世界になって、経過すればするほどその差は開いていくわけですが、そういう危機感を真剣にもっている人は少ないと思います。


ですから、ライフプラン自体は少し厳しめに作るようにしています。

たとえば順当にいけば昇進するような人でも、昇進しなかった場合を想定しますし、収入も、最低の場合はこれくらいというふうに少なめに入れていきます。


支出は家庭による要素が多いのですが、たとえば子どもの進学先などは、高校も大学も一番高い私立のパターンで考えて、多めに入れます。

さらに、旅行に行きたいとか車を買いたいなどの願望に応じた支出を入れていきます。


――最後に、お客様へのメッセージをお願いします。

日本人は学校で金融知識を教わりませんので、そういった知識をアドバイスします。

「こうしたほうがいい」と押しつけるのではなく、保険や積み立て制度などを並べて紹介し、どれが一番いいのかを一緒に考えていきます。


最終目標は、そうした知識をもつことで、お客様が自分で自分のことを選べるようになるということです。

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社名: FPrep株式会社
代表者: 代表取締役 平原憲治
設立: 2019年3月22日
資本金: 2,000,000円
所在地: 〒231-0066 神奈川県横浜市中区日ノ出町1-4-1-302
事業内容:ファイナンシャル・プランニング・サービス/家計見直しコンサルティング
WEBコンサルティング/FP関連教育支援
ホームページ: https://fprep.jp
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2020年4月13日